お勉強の回 ~税理士へのいばら道     第八回:商品売買と仕訳を学ぶ(中編)~

今夜から、布団にNクールのマットを敷いてねます。

こんばんは、布団がヒヤッと感じられないと眠れなくなるsantia5です。

もう少しすると風呂上がりにご飯を食べただけで汗だくになる季節・・・

 

さて今回は、お勉強会の第八回【商品売買と仕訳(中編)】です。

前回は基本用語と用法(三分法と分記法)について、現金での支払いに基づいた仕訳の記述を学びましたが、

santia5.hatenablog.com

 今回の学びは「掛けによる仕入・売上の仕訳」についてでございます。

考えてみると、商品仕入・備品購入など会社や店舗の仕入・売上の多くは、企業・会社間での後日支払(振込)によって成立していますよね。

簿記の勉強を進める中で多く触れる形の取引になりそうですので、

基本の考え方と仕訳方法・書式をしっかり学びたいと思います。

 

 

①掛けによる仕入・仕訳

 ①-1:掛け取引とは

    商品の代金を後日支払ったり・受け取ったりすることを約束して、商品を仕入

    れたり売り上げたりする事を「掛け取引」といいます。

    毎日の取引の度に現金で支払いをするのは手間なので、一ヶ月間で仕入れた商

    品代金をまとめて一定の日に支払うという方法をとるということです。

 ①-2:掛けで商品を仕入れたとき

    掛けで商品を仕入れた時は、後で代金を支払う義務が発生します。

    この義務を買掛金(負債)という勘定科目にて、貸方で計上し処理をします。

    例)A社はC社から商品C(100円)を仕入れ、代金は掛けとした。

          (借方)   仕訳帳     (貸方)   

      ○/○ 商品 100  |  ○/○ 買掛金 100

      A社は買掛金100円を現金で支払った

          (借方)     仕訳帳   (貸方)   

      ○/○ 買掛金 100  |  ○/○ 現金 100

  ①-3:掛けで商品を売り上げたとき

     掛けで商品を売り上げた時は、後で代金を受け取る権利が発生します。

     この権利を売掛金(資産)という勘定科目にて、借方で計上し処理をします。

     例)A社は商品(仕入100円、売価150円)を売り上げ、代金は掛けとした。

            (借方)     仕訳帳    (貸方)   

      ○/○ 売掛金 150  |  ○/○ 商品 150

      A社は買掛金150円を現金で回収した

           (借方)  仕訳帳      (貸方)   

      ○/○ 現金 100  |  ○/○ 売掛金 100

 

②クレジット売掛金

 ②-1:クレジット売掛金とは

    商品売上→代金支払がクレジットカードで行われた場合は、(クレジットカー

    ドによる)後で代金を受け取る権利が発生します。

    この権利をクレジット売掛金といいます。

    会社は得意先(顧客)ではなく信販会社に対して代金を受け取る権利を有する

    為、直接支払で使用する売掛金(資産)と区別して、クレジット売掛金(資

    産)で計上し処理をします。

 ②-2:クレジット売掛金の処理

    商品売上→代金支払がクレジットで行われた場合はクレジット売掛金(資産)

    を借り方で処理するが、代金の支払がクレジットカードで行われる際は会社は

    信販会社に決済手数料を支払います。

    この決済手数料は「支払手数料(費用)」で処理をします。

    支払手数料を計上するタイミングは「①商品を売り上げた時②決済時」の2つ

    があります。商品を売り上げた時に計上する場合、(手数料を差し引いた金額

    が口座に入金されるため)代金から決済手数料を差し引いた金額をクレジット

    売掛金として処理をします。

     掛けで商品を売り上げた時は、後で代金を受け取る権利が発生します。

     この権利を売掛金(資産)という勘定科目にて、借方で計上し処理をします。

     例)商品A(100円)をクレジット支払いで販売した。手数料(販売額の2%)

       は販売時計上とする。

            (借方)      仕訳帳    (貸方)   

      ○/○ クレジット売掛金 98  |  ○/○ 商品 100

            支払手数料   2   |

      信販会社より手数料を差し引かれた残額が預金口座へ入金された

            (借方)   仕訳帳         (貸方)     

      ○/○ 預金口座 100  |  ○/○ クレジット売掛金 100

 

 

という事で、今回はここまででございます。

次回は後編として、商品が返品された際の仕訳と商品取引の際に発生する費用の仕訳について学びたいと思います。

 

ご一読を頂きました皆様、お時間を頂き有り難うございました。

ご縁がありましたら、どうぞまたお越し下さいませ。