お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第103回:決算整理(11-4)
税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。
103回目の本日は【決算整理】の22回目。
本日は決算整理仕訳の(4)を振り返ります。
※決算整理(簿記3級)における整理点
簿記3級における決算整理では、以下の9点について整理します。
(1)現金化不足の処理
(2)当座借越勘定への振替
(3)貯蔵品勘定への振替
(4)貸倒引当金の設定
(5)有形固定資産の減価償却
(6)売上原価の算定
(7)消費税納付額の計算
(8)費用・収益の前払・前受と未払・未収
(9)法人税等の計上
(4)貸倒引当金の設定
①貸倒れとは
得意先の倒産などの理由で、その得意先に対する売掛金や受取手形が回収できなく
なることを貸倒れといいます。
貸倒れが発生したときは、回収不能となった売掛金(資産)や受取手形(資産)を
減少させます。また回収不能となった売掛金や受取手形が当期に発生したものなの
か、それとも前期以前に発生したものなのかで借り方に計上する勘定科目が異なり
ます。
当期に発生した売掛金や受取手形が貸倒れたときは、借方科目は貸倒損失(費用)
で処理をします。
例)得意先Aが倒産し、同社に対する売掛金1,000円(当期に発生)が貸倒れた
仕訳 (貸倒損失) 1000 (売掛金) 1000
③貸倒引当金とは
上記のように、売掛金や受取手形は貸倒れてしまう恐れがあるため、決算時にはこ
れに備えた処理をします。この処理で貸倒れに備えて計上する金額を貸倒引当金と
いいます。
④貸倒引当金の設定
貸倒引当金は、決算日の売掛金や受取手形の残高のうち、次期以降に貸倒れが生じ
ると予想される金額を見積もって設定します。
設定額の算出方法は以下のとおりです。
ということで、本日はここまで。
次回も引き続き貸倒引当金の設定を振り返ります。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。