お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第108回:決算整理(11-9)

税理士資格取得に向けた、簿記3級のお勉強記録。

 

108回目の本日は【決算整理】の27回目。

前回に引き続き、有形固定資産の売却について振り返ります。

 

③売却価額>帳簿価額の場合

 帳簿価額よりも高い金額で有益固定資産を売却できたときは、儲けが生じることにな

 ります。この場合の儲けは、固定資産売却益(収益)で処理をします(収益の増加=

 貸方)。

 例)当期首において、備品(取得原価10,000円、減価償却累計額5,400円)を5,200円

   で売却し、代金は月末に受け取ることとした場合の取引について、間接法によっ

   て仕訳をする。

   ③-1:帳簿価額を算出する

       10,000円ー5,400円=4,600円

   ③-2:売却損益を算出する

       5,200円ー4600円=600円(売却益)

   ③-3:仕訳をする

       仕訳 : (未収入金)      5200 (備品)     10000

            (備品減価償却累計額) 5400 (固定資産売却益) 600

④有形固定資産を期中売却したとき

 有形固定資産を期中に売却したときは、期首から売却日までの減価償却費を計上しま

 す。

 例)8月31日に、備品(取得原価10,000円、減価償却累計額5,400円)を4,000円で売却

   し、代金は月末に受け取ることとした。この備品は定額法(残存価額は取得原価

   の10%、耐用年数は5年)により減価償却しており、当期の減価償却費は月割り

   計上する。なお、決算日は3月31日である。

   ④-1:残存価額を算出する

       10,000円×10%=1,000円

   ④-2:1年分の減価償却費を算出する

       (10,000円ー1,000円)÷5年=1,800円

   ④-3:当期分の減価償却費を算出する

       1,800円×5ヶ月/12ヶ月=750円

   ④-4:貸借差額を算出する

       4,000円ー(10,000円-5,400円ー750円)=150円(売却益)

   ④-5:仕訳をする

       仕訳 : (未収入金)    4000 (備品)     10000

            (減価償却累計額) 5400 (固定資産売却益) 150

            (減価償却費)     750

 

 

ということで、本日はここまで。

次回は「売上原価の算定」について学びます。

 

ご一読を頂きまして、有り難うございました。

ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。