お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第120回:決算手続(2-4)
税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。
120回目の本日は、決算手続の4回目。
今回は「勘定の締め切り」について学びます。
※感情の締め切りとは
勘定の締め切りとは、当期の勘定記入と次期の勘定記入を区別するため、総勘定元帳
の各勘定を整理することをいいます。
勘定を締め切るまでの流れは以下の通りであり、この流れに沿って学んでいきます。
【感情を締め切るまでの流れ】
(1)収益・費用の各勘定残高を損益勘定に振り替える。
(2)当期純利益(または当期純損失)を繰越利益剰余金に振り替える。
(3)各勘定を締め切る。
(1)収益・費用の各勘定残高を損益勘定に振り替える。
勘定の締め切りは収益・費用の各感情から行います。
総勘定元帳上で当期純利益(または当期純損失)を計算するために、総勘定元帳に損
益勘定を設け、損益勘定に収益・費用の各勘定残高を振り替えます。
具体的には、収益の各勘定残高は損益勘定の貸方に、費用の各勘定残高は損益勘定の
借方に振り替えることになります。
収益・費用の金額は冬期の利益または損失を計算するためのものなので、時期には関
係がありません。そこで、決算の最後に収益・費用の各勘定残高がゼロになるように
しておきます。収益・費用の各勘定残高を損益勘定に集めることにより、損益勘定で
その際、収益・費用の各勘定残高がゼロになるように振り替えるので、仕分け上、収
益(売上)や費用(仕入)がいつもと逆側(収益→借方、費用→貸方)に記入される
ことに注意が必要です。
(2)当期純利益(または当期純損失)を繰越利益剰余金勘定に振り替える。
損益勘定で計算された当期純利益(または当期純損失)を繰越利益剰余金勘定に振り
替えます。
当期純利益は次期以降の活動資金となるため、当期純利益の場合には資本の増加とし
て繰越利益剰余金の勘定の貸方に振り替えます(資本の増加→貸方)。
一方で当期純損失の場合には、資本の減少として繰越利益剰余金勘定の借方に振り替
えます(資本の減少→借方)。
(3)各勘定を締め切る。
損益勘定から当期純利益(または当期純損失)を繰越利益剰余金勘定に振り替えたあ
と、総勘定元帳の各勘定を締め切ります。
1.収益と費用の各勘定の締め切り
収益と費用の各勘定について、借方合計と貸方合計が一致していることを確認
し、締め切る借方合計と貸方合計を計算し、二十線を引いて締め切ります。
2.資産・負債・資本(純資産)の各勘定の締め切り
①資産・負債・資本(純資産)の各勘定残高は次期に繰り越すので、感情の貸借
差額を「次期繰越」と赤字で記入します。
②借方合計と貸方合計を記入し、一致していることを確認し後に二十線を引いて
締め切ります。
③「次期繰越」と記入した逆側に、「前期繰越」と繰越額を記入します。
ということで、本日はここまで。
次回は「剰余金の配当」について学びます。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がありましたら、どうぞまたお越し下さいませ。