お勉強の回 ~税理士へのいばら道     第七回:商品売買と仕訳を学ぶ(前編)~

すっかり夏らしく、もうすっかりリラコとTシャツでの生活です。

こんばんは、そろそろ寝具もNクールになりそうなsantia5です。

最寄り駅まで30分ウォーキングして通勤しているので、電車では汗だくです。

今は車両の換気が効いているのでまだ楽ですけれど。

 

 

さて今回はお勉強会の七回目、【商品売買と仕訳(前編)】です。

商品の販売と購入についてどのように仕訳するのか、基本用語と用法を学びます。

 

①基本用語

 「仕入れ」 :会社の売り物となる商品を購入すること。

 「原価」  :商品を仕入れた際の金額。仕入原価ともいう。

 「売り上げ」:商品を顧客に販売すること。

 「売価」  :商品を顧客に販売した際の金額。

 「仕入先」 :商品を仕入れた相手先。

 「得意先」 :商品を売り上げた相手先。

なんとなく聞きなれたような、どこかで使ったことのある単語な感じですね。

 

②基本用法

 商品の仕入れ・売り上げの仕訳方法には「三分法」「分記法」の2種類があります。

 

 三分法とは・・・

 商品の売買について「仕入」「売上」「繰越商品」の三つの勘定科目で処理を行う方

 法のことを三分法といいます。

 簿記の5要素では「仕入=費用」「売上=収益」「繰越商品=資産」に該当します。

 分記法とは・・・ 

 商品の売買について「商品」「商品売買益」の二つの勘定科目で処理を行う方法のこ

 とを分記法といいます。

 簿記の5要素では「商品=資産」「商品売買益=収益」に該当します。

簿記3級の試験では、主に三分法を前提とした出題がされるそうです。

ちなみに、三分法で使用する繰越商品という勘定は、決算の手続きについて学ぶ際に取り扱うので、今回の勉強ではノータッチです。

では、実際の仕訳処理をみていきましょう。

 

③実際の仕訳処理

 ③-1:三分法での仕訳処理とその例

 【仕入れについて】

 商品を仕入れた際は、原価(仕入れた際の金額)で仕入(=費用)を計上します。

例)A社がB社から商材Bを100円で仕入れ、代金を現金で支払った場合・・・

       (借方)   仕訳帳     (貸方)    _  

    〇/〇 仕入 100 | 〇/〇 現金 100

 現金(資産)が減少したので、支払いについては貸方:現金で処理をします。

 【売り上げについて】

 商品を売り上げた際は、売価(販売した際の金額)で売上(=収益)を計上します。

 例)A社がC社に商品A(仕入100円:売価150円)を売り上げ、代金を現金で受け取っ

   た場合・・・

      (借方)  仕訳帳     (貸方)    _  

    〇/〇 現金 150 | 〇/〇 売上 150

 売価150円分の現金(資産)が増加したので、受領した現金については借方:現金で

 処理をします。

 ③-2:分記法での仕訳処理とその例

 【仕入れについて】

 商品を仕入れた際は、原価(仕入れた際の金額)で商品(=資産)の増加として計上

 します。

例)A社がB社から商材Bを100円で仕入れ、代金を現金で支払った場合・・・

       (借方)   仕訳帳     (貸方)    _  

    〇/〇 商品 100 | 〇/〇 現金 100

 【売り上げについて】

 商品を売り上げた際は、原価(仕入れた際の金額)で商品(=資産)の減少を計上す

 るとともに、売価(販売した際の金額)と原価の差額を商品売買益(=収益)で計上

 します。

 例)A社がC社に商品A(仕入100円:売価150円)を売り上げ、代金を現金で受け取っ

   た場合・・・

      (借方)  仕訳帳        (貸方)    _  

    〇/〇 現金 150 | 〇/〇    商品     100

             | 〇/〇 商品売買益 50

 

 

ということで、今回はここまで。

次回は掛け取引(後日支払い)・クレジット取引・返金などの仕訳を学びます。

企業・店舗間のやり取りなどは多くが掛け取引になりますし、

お客様の支払いもクレジットや電子マネーが主流になりつつありますので、

今回学んだ基本をしっかりと押さえて、理解に努めたいと思います。

 

ご一読を頂きました皆様、お時間を頂き有り難うございました。

ご縁がありましたら、どうぞまたお越し下さいませ。