お勉強の回 ~税理士へのいばら道     第十一回:商品売買と仕訳を学ぶ(後編②-2)~

こんばんは、santia5です。

今回はお勉強会の第十一回目【商品売買と仕訳(後編②-2)】でございます。

前回と今回で諸掛りについて学んでおります。

前回は当社負担の諸掛り(取引の際に発生する諸費用)について

今回はその続きで取引先負担の諸掛りについて学んでまいります。

 

 

⑥諸掛りとは(復習)・・・

 商品を取引先に発送する際にかかる運賃などの費用を「諸掛り」と言い、

 商品を仕入れる際にかかる費用を仕入諸掛り、商品を売り上げる際にかかる費用を売

 上諸掛かりといいます。

 また仕入諸掛り・売上諸掛りはそれぞれ当社(自分)が負担する場合と取引先(相

 手)が負担する場合があり、どちらが負担するかによって勘定科目が異なるので注意

 が必要ですね。

 ⑥-3:取引先負担の仕入諸掛りまたは売上諸掛りの建て替え

     仕入れ先が負担すべき引取運賃または得意先が負担すべき発送運賃を立て替え

     て支払った時は、後で仕入先または得意先から代金を受け取ることができるの

     で、この場合の諸掛りは立替金(資産)として処理をします。

     例1)A社はB社から商品1000円を仕入れ、代金を掛けとした。

         なお、B者負担の引取運賃100円を現金で立替払いした。

            借方            貸方     .

       〇/〇   (仕入)  1000 | 〇/〇 (買掛金) 1000

       〇/〇 (発送費)  100 | 〇/〇   (現金)  100

     例2)A社はC社に商品1500円を売り上げ、代金を掛けとした。

         なお、C者負担の発送運賃250円を現金で立替払いした。

            借方            貸方     .

       〇/〇 (売掛金)  1500 | 〇/〇 (売上) 1500

       〇/〇 (立替金) 250 | 〇/〇 (現金)   250

 

なお得意先負担の売上諸掛りを支払った場合には、立替金(資産)を用いず売掛金(資

産)に含めて処理をすることがあります。

これは売掛金も立替金も「後で代金を受け取る権利」であるという点では同じだからで

すね。

     例3)A社はC社に商品1500円を売り上げ、代金を掛けとした。

         なお、C者負担の発送運賃250円を現金で立替払いした。

       (立て替えた発送費は売掛金に含めて処理をする)

            借方            貸方     .

       〇/〇 (売掛金)  1750 | 〇/〇 (売上) 1500

                     | 〇/〇 (現金)   250

 

諸掛りについては2回に分けて学びましたので、以下に仕訳方法をまとめてみました。

仕入諸掛り : 当社負担  ⇒ 仕入(費用)に含める

        仕入先負担 ⇒ 立替金(資産)に含める

売上諸掛り : 当社負担  ⇒ 発送費(費用)に含める

        仕入先負担 ⇒ 立替金(資産)または売掛金(資産)に含める

 

 

ということで、今回は今回はここまででございます。

次回からは、現金・預金とその仕訳について学んでいきたいと思います。

 

ご一読を頂きました皆様、有り難うございました。

ご縁がありましたら、またどうぞお越しくださいませ。