お勉強の回 ~税理士へのいばら道 第十六回:預金と仕訳(中編)~
こんばんは、santia5です。
今回はお勉強回の16回目【預金と仕訳(中編)】でございます。
前回は普通預金・定期預金についてその仕訳までをお勉強いたしましたが、
今回は当座預金について、その概要と仕訳について学んでいきたいと思います。
①当座預金口座とは・・・
当座預金口座とは、企業活動(商売)用の銀行口座のことを指します。
当座取引契約を結ぶことで、当座預金口座を保有することが出来ます。
当座預金口座を持つと、預金を引き出したり支払いを行ったりする際に小切手を振り
出すだけで済み、紛失・盗難の危険がなく安全にお金のやり取りを行うことが出来る
ようになります。
また銀行と別途契約をする必要はありますが、預金残高を超えた金額での小切手の
振り出しを行うこともできます。例えば預金が0円でも小切手による支払いが可能に
なるということですね。
ただし、商売(取引)に使用するための預金口座なので、預け入れている預金に対し
て利息はつきません。つまり資産運用には使用できないということになります。
②当座預金の仕訳処理
当座預金の預け入れや引き出しは、当座預金(資産)で処理をします。
(1)当座預金口座に現金を預け入れた・入金があった時は、当座預金(資産)の増
加として処理=借方に計上をします。
例)A社はX銀行と契約を結び、当座預金口座へ現金10,000円を預け入れた。
借方 貸方 .
〇/〇 (当座預金) 10000 | 〇/〇 (現金) 10000
(2)小切手を振り出した時や当座預金口座から自動引き落としがあった時は、当座
預金(資産)の減少として処理=貸方に計上をします。
例)A社B社に対する買掛金2,500円の支払いのため、小切手を振り出した。
借方 貸方 .
〇/〇 (買掛金) 2500 | 〇/〇 (当座預金) 2500
(3)現金や他社が振り出した小切手を受け取りただちに当座預金口座へ預け入れた
場合には、「①現金(資産)を増加させた後に②現金(資産)を減少させて
当座預金(資産)に科目を振り替える」という処理を行うことになります。
しかし結局は、現金(資産)の増加と減少が相殺されることになるので、通常
は現金の増減の処理はせずに当座預金(資産)の増加として処理をします。
例)A社はC社に対する売掛金4,000円について、C社振り出しの小切手で受け
取り当座預金口座へ預け入れた。
借方 貸方 .
〇/〇 (現金) 4000 | 〇/〇 (売掛金) 4000
〇/〇 (当座預金) 4000 | 〇/〇 (現金) 4000
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
〇/〇 (当座預金) 4000 | 〇/〇 (売掛金) 4000
ということで、今回はここまででございます。
次回はこの続きとして自己振出小切手を受け取った際の仕訳と、当座預金口座の残高を
超えて小切手を振り出した時の仕訳について学んでいきたいと思います。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がありましたら、どうぞまたお越しくださいませ。