お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第六十七回:試算表の作成(5)
税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。
67回目の本日は【試算表の作成】の5回目となります。
簿記3級試験で実際に出題される問題パターンのうち、「取引が日付順に与えられてい
るパターン」での試算表作成に取り組んでいきます。
①取引が日付順に与えられているパターンの注意点
取引が日付順に与えられているパターンの問題では、試算表の他に「掛明細」の作成
も指示される場合があるようです。
(掛明細表とは売掛金や買掛金の残高を得意先・仕入先毎に把握するための表です)
掛明細表も作成する問題の場合には、仕訳の摘要(売掛金・買掛金)の後ろに会社名
も書いておく必要があります。
②試算表作成に使用する取引例
以下の取引例に基づいて、月末時点の合計試算表と売掛金明細表を完成させます
例1)○年1月26日現在の合計試算表
合計試算表
○年1月26日 .
借方合計 | 勘定 科目 | 貸方合計 .
40000 | 現 金 | 6400 .
42400 | 売掛金 | 8000 .
8800 | 買掛金 | 30400 .
| 資本金 | 33000 .
| 繰越利益余剰金 | 3000 .
| 売 上 | 24000 .
16000 | 仕 入 | 2400 .
107200 | ←合計金額 は 必ず一致→ | 107200 .
.
例2)○年1月27日~1月31日までの取引
27日 X社より商品5,000円を仕入れ、代金は掛けとした。
丙社へ商品10,000円を売り上げ、代金は掛けとした。
29日 Y社より商品7,000円を仕入れ、代金は現金で支払った。
31日 T社へ商品15,000円を売り上げ、代金は掛けとした。
丙社から売掛金18,000円を現金で回収した。
③取引例を基にした試算表作成手順
③ー1:取引の仕訳をします
27日 (仕入) 5000 (買掛金) 5000
(売掛金・丙社) 10000 (売上) 10000
29日 (仕入) 7000 (現金) 7000
31日 (売掛金・T社) 15000 (売上) 15000
(現金) 18000 (売掛金・丙社) 18000
③ー2:略式の勘定口座(Tフォーム)を記入します
まず各勘定のTフォームを作成し、次に26日現在の合計試算表の金額を記入
し、その後に仕訳の金額をTフォームに記入していきます。
現金 売掛金
26日 40000 | 26日 6400 26日 42400 | 26日 8000
31日 18000 | 29日 7000 27日 10000 | 31日 18000
31日 15000 |
買掛金 資本金
26日 8800 | 26日 30400 | 26日 33000
| 27日 5000
繰越利益剰余金 売上金
| 26日 3000 | 26日 24000
| 27日 10000
| 31日 15000
26日 16000 | 26日 2400
27日 5000 |
29日 7000 |
③ー3:「③ー2」のTフォームに基づいて、合計試算表に記入をします
合計試算表
○年1月31日 .
借方合計 | 勘定 科目 | 貸方合計 .
(40000+18000) 58000 | 現 金 |(6400+7000) 13400 .
(42400+10000+15000) | |
42400 | 売掛金 |(8000+1800) 18000 .
8800 | 買掛金 |(30400+5000) 30400 .
| 資本金 | 33000 .
| 繰越利益余剰金 | 3000 .
| |(24000+10000+15000)
| 売 上 | 49000 .
(16000+5000+7000) | |
28000 | 仕 入 | 2400 .
162200 | ←合計金額は必ず一致→ | 162200 .
.
③ー4:掛明細表に記入します
売掛金明細表
1月26日 1月31日
丙社 20000 → 12000 (20000+10000-18000)
T社 14000 → 29000 (14000+25000)
34000 41000
という事で、取引例から試算表の作成までを一連の流れで行ってみました。
次回はもう一つの出題パターン「取引が項目別に与えられているパターン」での試算表
作成に取り組みたいと思います。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。