お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第四十九回:帳簿(7)補助簿より小口現金出納帳(前編)

こんばんは、santia5です。

税理士資格取得にむけた簿記3級のお勉強記録。

49回目の本日は【小口現金出納帳】の前編でございます。

 

①小口現金出納帳とは

 小口現金出納帳とは、小口係が小口現金の管理をするための補助簿のことです。

 定額資金前渡法(インプレストシステム)を採用する場合、小口現金の補給を週明け

 (月初)に行うのか週末(月末)に行うのかによって、小口現金出納帳の締切方法が

 異なります。

②小口現金出納帳の項目例

                小口現金出納帳               3.

 受入欄|日付欄| 摘 要 欄 |支払欄|    内    訳    欄  

    |   |       |   |〇〇〇|〇〇〇〇〇|〇〇〇|〇〇〇

③週明け(月初)補給の場合の記入手順・ルール

 (1)受入欄には資金の前渡額や補給額を記入します

 (2)日付欄には取引日付を記入します

 (3)摘要欄には小口現金の支払内容を記入します

 (4)支払欄には支払金額を記入します

 (5)内訳欄には支払欄に記入した金額を勘定科目ごとに割り振って記入します

 (6)週末(月末)になったら、内訳欄と支払欄の合計額を計算します

 (7)受入欄の合計金額と支払欄の合計金額の差額から残高を計算し、摘要欄に「次

    週(または次月)繰越」と赤字で記入し、残高は支払欄に記入します

 (8)受入欄および支払欄の合計額を計算し、金額が一致することを確認します

 (9)週明け(月初)になったら、前週(前月)からの繰越額を受入欄に記入し、摘

    要欄には「前週(または前月)繰越」と記入します

 (10)週明け(月初)補給の場合、週明け(月初)に前週(前月)に使用した金額だ

    け小口現金が補給されるので、受入欄に補給額を記入します

④記入手順・ルールに基づいた、週明け(月初)補給の場合の小口現金出納帳記入例

                小口現金出納帳               3.

 受入欄|日付欄| 摘 要 欄 |支払欄|    内    訳    欄  

    |   |       |   |旅費交通費|消耗品費|通信費|雑費

 50000 |6/1|   本日補給   |     |

    |6/1|  切手代  |  8200 |     |    |  8200 |

    |6/2|  コピー用紙代  |  5000 |     |    5000   |

    |6/3|  お茶代  |  3000 |     |    |   | 3000

    |6/4|  電車代  |  6000 |   6000  |

    |6/5|  新聞代  |   |     |    |   | 4000  .

    |   |  合 計  | 26200|   6000  |    5000   |  8200 | 7000

    |   |   次週繰越   | 23800|

 50000 |   |       | 50000|                  .

                                       .

 23800 |6/8|   前週繰越   |

 26200 |6/8|   本日補給   |

 ※上記の小口現金出納帳に基づいて、支払報告時(6/5)および補給時(6/8)に会計

  係が行う仕訳を示すと次の通りとなります。

  支払報告時

      (借 方)    仕訳帳      (貸 方)      .

  6/5 (通信費)  8200 | 6/5 (小口現金) 26200

       (消耗品費)   5000 |

     (旅費交通費) 6000 |

        (雑費)    7000 |

  補給時

        (借 方)    仕訳帳      (貸 方)      .

  6/8 (小口現金) 26200 | 6/8 (小口現金) 26200

 

 

ということで、本日はここまででございます。

次回は「小口現金出納帳(後編」として、週末(または月末)補給時の小口現金出納帳

記入例を学んでいきたいと思います。

 

ご一読を頂きまして、有り難うございました。

ご縁がございましたら、どうぞまたお越しくださいませ。