お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十六回:決算整理(9ー1)
税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。
96回目の本日は【決算整理】の14回目。
今回から分割して費用・収益の前払・前受と未払・未収について学んでまいります。
①費用・収益の前払・前受と未払・未収とは
当期に支払った費用に時期分が含まれている場合には、その金額を当期の費用から差
し引きます(費用の前払)。また当期に受け取った収益に次期分が含まれている場合
には、その金額を当期の収益から差し引きます(収益の前受)。
一方、当期の費用にもかかわらずまだ支払っていない費用がある場合には、その分を
当期の費用として計上します(費用の未払)。また冬期の収益にもかかわらず受け取
っていない収益がある場合には、その分を当期の収益として計上します(収益の未
収)。これらの処理について、順を追って学んでいきます。
②費用の前払と費用の未払の具体例
例えばアパートなどを借りている場合、通常次期分の家賃を月末までに前払いしま
す。次期の4月分の家賃を当期の3月末日に振り込んだ場合、振込日の3月に支払家賃
(費用)として処理をしますが、これは次期分の家賃となります。そこで決算におい
て、3月に振り込んだ時期の4月分の家賃を当期の支払家賃(費用)から差し引きま
す。こうすることにより、当期分の支払家賃(費用)が正しく計算出来るようになり
ます。これが費用の前払となります。
一方、当期の1月に銀行からお金を借りたとして、返済日は次期12月末日で返済日に
この期間の利息も支払うとする。この場合、3月末日時点で当期の1月から3月までの
利息は既に発生していることになりますが、利息の支払は次期である為まだ支払って
いない状態となります。そこで決算において、当期の1月から3月までの支払利息(費
用)を当期分として計上します。これが費用の未払となります。
ということで、本日はここまで。
次回からは一つずつ各項目の仕訳や精算表の記入などの処理を学んでまいります。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越しくださいませ。