お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第五十九回:帳簿(15)補助簿より商品有高帳.3
こんばんは、santia5です。
本日は税理士資格取得にむけた簿記3級のお勉強記録。
59回目の今回は【商品有高帳】の3回目でございます。
商品有高帳の記入方法には「先入先出法」と「移動平均法」があります。
前回はこのうちの「先入先出法」について学んでまいりました。
今回は移動平均法を用いた商品有高帳の記入について学んでまいります。
①移動平均法とは
移動平均法とは、商品の受け入れのつど平均単価を計算し、その平均単価を払出単価
とする方法です。
②移動平均方での記入例
※使用する「りんご」の取引例
11月 1日 前月繰越 20個 @100円
11月 5日 仕入 40個 @130円
11月10日 売上 30個 @400円(売価)
11月15日 仕入 30個 @160円
11月20日 売上 50個 @410円(売価)
商品有高帳
(移動平均法) りんご .
日付欄 | 摘 要 | 受 入 | 払 出 | 残 高 |
| |数量|単価|金額|数量|単価|金額|数量|単価|金額|
11/1 |前月 繰越| 20| 100|2000| | | | 20| 100|2000|
11/5 | 仕 入 | 40| 130|5200| | | | 60| 120|7200|
11/10 | 売 上 | | | | 30| 120|3600| 30| 120|3600|
11/15 | 仕 入 | 30| 160|4800| | | | 60| 140|8400|
11/20 | 売 上 | | | | 50| 140|7000| 10| 140|1400|
11・30 |次月 繰越| | | | 10| 140|1400| | | |
| | 90| |12000| 90| |12000| | | |
| | | | | | | | | | |.
12/1 |前月 繰越| 10| 140|1400| | | | 10| 140|1400|
③移動平均法の記入手順・ルール
(1)商品を仕入れた時の残高の単価は、平均単価で記入します。
11/5の残高欄 : 数量 20個+40個=60個
金額 2,000円+5,200円=7,200円
単価 (2,000円+5,200円)÷(20個+40個)=120円
11/21の残高欄 : 数量 30個+30個=60個
金額 3,600円+4,800円=8,400円
単価 (3,600円+4,800円)÷(30個+30個)=140円
(2)商品を売り上げたときの払出欄の単価は、平均単価(直前の残高欄の単価)で
記入をします。
(3)月末になったら摘要欄に「次月繰越」と記入し、払出欄に月末の残高(直前の
残高欄の内容)を赤字で記入します。
(4)次月繰越を記入したら、受入欄と払出欄でそれぞれ数量と金額を合計し、二重
線を引いて締め切ります。
(5)次月に備えて前月繰越の記入をします。受入欄と残高欄に繰り越した商品の数
量・単価・金額を記入します。
ということで、本日はここまででございます。
次回は商品有高帳で学んだ払出単価の計算を使用した、「売上総利益の計算」について
学んでまいります。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。