お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十三回:決算整理(7)

税理士資格取得に向けた、簿記3級のお勉強記録。

 

93回目の本日は【決算整理】の12回目。

今回は売上原価の算定について学んでまいります。

 

①売上原価の算定とは

 売上原価とは、陶器に販売した商品の仕入原価のことをいいます。これまで、商品を

 仕入れたら仕入れ(費用)で処理をしてきましたが、期末在庫(売れ残り商品)があ

 る場合には、その分の原価を仕入(費用)から差し引かなければなりません。

 また期首に在庫がある場合、その在庫は当期中に販売されるので、その分の原価を仕

 入(費用)に加算する必要があります。

 この修正を計算式で表すと、以下の通りになります。

 ※売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高

 ○期首商品棚卸高 : 期首時点の在庫

 ○期末商品棚卸高 : 期末時点の在庫

 ○当期商品仕入高 : 期中の商品仕入

 例)以下の金額に基づいて、売上原価を算定してみます

   ・期首商品棚卸高 2,000円

   ・期末商品棚卸高 4,000円

   ・当期商品仕入高 30,000円

   ・売上原価 : 2,000円+30,000円-4,000円=28,000円

②売上原価を算定するための決算整理仕訳

 売上原価を算定するための仕訳には、仕入勘定で算定する場合と売上原価算定で算定

 する場合があり、今回は仕入勘定で算定する場合について学んでいきます。

 売上原価を仕入勘定で算定する場合、仕入れ感情と繰越商品勘定を用います。なお繰

 越商品とは、期末に売れ残った商品(期末商品棚卸高)のことをいい、この商品は翌

 期首に繰り越されます。したがって、当期の決算を行う前の繰越商品勘定の残高は、

 当期首における商品の残高(期首商品棚卸高)を意味します。

 期首時点で保有している商品は通常当期中に販売されるため、期首商品棚卸高(資

 産)は当期の売上原価(費用)となります。そこで決算において期首商品棚卸高を繰

 越商品(資産)から仕入(費用)に振り替え、仕入(費用)に加算します。次に期末

 商品棚卸高を仕入(費用)から繰越商品(資産)に振り替え、仕入(費用)を減算し

 ます。

 ※期末商品棚卸高は陶器に仕入れた商品のうち、売れ残った在庫(資産)を意味しま

  す。そこでその分だけ仕入(費用)を減算し、繰越商品(資産)とします。

 例)決算において、売上原価を算定します。機種商品棚卸高は10,000円、期末商品棚

   卸高は20,000円であった。なお、売上原価は仕入の行で算定する。

 (1)仕訳をする

    仕訳 (仕入) 10000 (繰越商品) 10000

       (繰越商品) 20000 (仕入) 20000

 (2)精算表に記入する

                  精算表                  .

 勘 定 | 試 算 表 | 修正 記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | .

 科 目 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | .

繰越 商品| 10000|ーー→ |+20000|-10000|ーーー|ーー→|30000|   | .

 仕 入 | 50000|ーー→ |+10000|-20000|→40000|  |   | 60000| .

 

 

ということで、本日はここまで。

次回は「消費税の納付額の計算」について学んでまいります。

 

ご一読を頂きまして、有り難うございました。

ご縁がございましたら、どうぞまたお越しくださいませ。