お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十八回:決算整理(9-5)

税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。

 

98回目の本日は【決算整理】の17回目。

今回は収益の未収について、当期の決算時の処理と次期の期首の処理を学びます。

 

①当期の決算時の処理

 当期の収益にもかかわらず、受取日が次期のためまだ受け取っていない収益がある場

 合には、これを当期の収益として計上します(収益の増加=貸方)。

 また当期分の収益をまだ受け取っていないため、その分の金額を受け取る権利が生じ

 ます。この権利は未収利益(資産の増加=借方)で処理します。

 なお、未収状態の収益の内容を明らかにするため、未収利息・未収地代(共に資産)

 などで処理することもあります。

 例)決算において、当期分の受取利息を未収計上する。

   貸付金40,000円は当期の11月1日に貸付期間1年・年利率3%・返済時の利息受取

   という条件で貸し付けたものである。なお、決算日は3月31日である。

   (1)当期受取利息額を計算する

      40,000円×3%×5ヶ月/12ヶ月=500円

   (2)仕訳をする

      仕訳 : (未収利息) 500 (受取利息) 500

   (3)精算表に記入する

                  精算表                  .

 勘 定 | 試 算 表 | 修正 記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | .

 科 目 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | .

 貸付金 | 40000|ーーー|ーーー|ーーー|ーーー|ーー →| 40000|   | .

受取 利息|   |   |   |     500|ーーー| → 500|   |   | .

未払 利息|   |   |     500|ーーー|ーーー|ーーー| → 500|   | .

②次期の期首の処理

 当期に未収計上した収益は、次期の期首(翌期首)に決算整理仕訳と逆の仕訳を行

 い、もとの収益の勘定に振り戻します(再振替仕訳)。

 例)期首につき、前期で見集計上した受取利息500円について再振替仕訳を行う

   (1)再振替仕訳をする

      仕訳 : (受取利息) 500 (未収利息)500

 

 

ということで、本日はここまで。

次回は「法人税等の計上」について学びます。

 

ご一読を頂きまして、有り難うございました。

ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。