お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十一回:決算整理(6ー1)

税理士資格取得に向けた、簿記3級のお勉強記録。

 

91回目の本日は【決算整理】の10回目。

有形固定資産の売却について学びます。

 

①有形固定資産の売却について

 事業を経営するなかでは、不要となった有形固定資産を売却することがあります。

 有形固定資産を売却したときは、売却価額と帳簿価額との差額を固定資産売却損(費

 用)または固定資産売却益(収益)で処理をします。

 帳簿価額とは帳簿上に記載されている金額のことをいい、取得原価から減価償却累計

 額を差し引いた金額となります。

 ※有形固定資産の帳簿価額=取得原価-原価償却累計額

②有形固定資産を売却したとき

 有形固定資産を売却したときは、有益固定資産の帳簿価額を減少(貸方に記入)させ

 ます。また間接法の場合には、売却した有形固定資産の取得原価と減価償却累計額を

 減少=資産のマイナスを表す勘定科目の減少(借方で処理)させます。

③売却価額<帳簿価額の場合

 帳簿価額よりも低い金額で有形固定資産を売却することになったときは、損失が生じ

 ることになります。この場合の損失は、固定資産売却損(費用)で処理をします。

 例)当期首において備品(取得原価10,000円、減価償却累計額5,400円)を4,000円で

   売却し、代金は月末に受け取ることとした。

   この取引を、間接法によって仕訳しよう。

   (1)帳簿価額と売却損益の算出

      帳簿価額 : 10,000円(取得原価)-5,400円(累計額)=4,600円

      売却損益 : 4,000円(売却額)-4,600円(帳簿価額)=△600円

   (2)仕訳をする

        借方       仕訳帳   貸方   

   (未収入金)      4000 | (備品)10000

   (備品減価償却累計額) 5400 |

   (固定資産売却損)     600 |

 

 

ということで本日はここまで。

次回は売却価額が帳簿価額よりも高かった場合の処理と、有形固定資産を期中売却した

ときの処理について学びます。

 

ご一読を頂きまして、有り難うございました。

ご縁がございましたら、どうぞまたお越しくださいませ。