お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十五回:決算整理(9ー2)
税理士資格取得にむけた、簿記3級のお勉強記録。
95回目の本日は【決算整理】の15回目。
前回から費用・収益の前払・前受と未払・未収についてスタートさせており、
今回は費用の前払について学んでまいります。
①費用の前払いとは
費用の前払いについて、当期の決算時と次期の期首の処理について学びます。
①ー1:当期の決算時の処理
当期に支払った費用に次期分が含まれている場合には、これを当期の費用か
ら差し引きます(費用の減少→貸方で処理)。また次期分の費用を当期に前
払いしているため、次期にその分だけサービスを受ける権利が生じます。こ
の権利は、前払費用(資産)で処理(=借方で処理)します。
なお、前払いしている費用の内容を明らかにするため、前払家賃・前払地
代・前払保険代(全て資産)などで処理をすることもあります。
①ー2:当期決算時の処理例
決算において、当期支払家賃12,000円のうち1,000円が次期の費用である。
(1)仕訳をする
仕訳 : (前払家賃) 1000 (支払家賃) 1000
(2)精算表に記入する
精算表 .
勘 定 | 試 算 表 | 修正 記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | .
科 目 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | .
支払 家賃| 12000|ーーー|ーーー|→1000|→11000| | | | .
前払 家賃| | | 1000|ーーー|ーーー|ーーー|→1000| | .
①ー3:次期の期首の処理
当期に前払計上した費用は、次期の期首(翌期首)に決算整理仕訳と逆の仕
訳を行い、元の費用の勘定に振り戻します(再振替仕訳)。
(1)再振替仕訳をする
仕訳 : (支払家賃) 1000 (前払家賃) 1000
ということで、本日はここまで。
次回は「収益の前受」について学びます。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。