お勉強の回 ~税理士へのいばら道~ 第九十六回:決算整理(9-3)
税理士資格取得に向けた、簿記3級のお勉強記録。
96回目の本日は【決算整理】の16回目。
今回は収益の前受について、当期の決算時と次期期首の処理を学んでまいります。
①当期の決算時の処理
当期に受け取った収益に次期分が含まれている場合には、これを当期の収益から差し
引きます。また次期分の収益を当期に前受しているため、次期にその分だけサービス
を提供する義務が生じます。この義務は前受収益(負債)で処理(=貸方で処理)を
します。
なお前受している収益の内容を明らかにするため、前受地代・前受利息(共に負債)
などで処理をすることもあります。
例)決算において、受取地代1,2000円のうち次期分を前受処理する。
なお、地代は当期の12月1日に向こう1年分を受け取ったものである。
また、決算日は3月31日である。
(1)前受処理する地代を計算する
1,2000円×8ヶ月/12ヶ月=8000円
(2)仕訳をする
仕訳 : (受取地代) 8000 (前受地代) 8000
(3)精算表に記入する
精算表 .
勘 定 | 試 算 表 | 修正 記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | .
科 目 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | 借方|貸方 | .
受取 地代| | 12000|→8000|ーーー|ーーー|→4000| | | .
前受 地代| | | | 8000|ーーー|ーーー|ーーー|→8000| .
②次期の期首の処理
当期に前受計上した収益は、次期の期首(翌期首)に決算整理仕訳と逆の仕訳を行っ
て、元の収益の勘定に振り戻します(再振替仕訳)。
例)期首につき、前受処理した受取地代8,000円について再振替仕訳を行う。
(1)仕訳をする
仕訳 : (前受地代) 8000 (受取地代)8000
ということで、本日はここまで。
次回は費用の未払について学びます。
ご一読を頂きまして、有り難うございました。
ご縁がございましたら、どうぞまたお越し下さいませ。